☆ 2016年2月『住民と自治』&香川自治研「月報」をお届けします

☆彡『住民と自治』のおもな記事

  • ●特集●自治体アウトソーシングの現段階
  • 新たな段階を迎えた自治体アウトソーシング 尾林芳匡
  • 国家戦略特区の危険性 山口真美
  • 指定管理者移行に伴う分限免職の動向―2つの裁判例からの検討 小部正治
  • 愛知県小牧市 住民投票で市民の良識を示す 市民のための小牧市立図書館をめざして 渡邉育代
  • 東京都足立区 戸籍業務のまるごと民間委託とのたたかい 宮下武美
  • ●新春特別インタビュー●
  • ノーベル賞科学者、益川敏英が語る、いま、なすべきこと「科学者である前に人間たれ」の言葉を胸に 益川敏英/聞き手 岡田知弘
  • ●新連載●
  • 18歳からの地方自治法 連載を始めるにあたって─「遠くの人権」・「他人の人権」に無関心にならない地方自治の探究 白藤博行

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☆彡「月報」の記事

・香川県「かがわ創生総合戦略」を議論する(下) 田村彰紀

・『住民と自治』2月号のここを読む

・いいかげん地域学(その25)~三谷池、北条池 佐藤孝治

☆2016年1月『住民と自治』&かがわ自治研「月報」をお届けします

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

☆彡『住民と自治』の主な記事

●特集●町内会・自治会と自治体の関係を考える

  • 町内会・自治会と自治体の関係を考える
  • 町内会・自治会の特質と現代的課題 中田 実
  • 名古屋市天白区植田北学区 町内会・自治会の役割と活動 高野 潤
  • 名古屋市天白区平針南学区 広報紙を通じた町内会・自治会のマネジメント 浅井正明
  • 長野県阿智村 自治活動と協働、役場職員の役割 大石真紀子
  • 三重県四日市市 町内会・自治会と自治体との協働 羽間 透

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  • 新年のごあいさつ 岡田知弘
  • 特別インタビュー 第三者委員会 桜井国俊さんに聞く
    埋立承認取り消しにみる沖縄の民意と自治の気概―第三者委員会検証結果報告書を受けて― 桜井国俊/聞き手 川瀬光義
  • 書評 伊藤周平著
    現代自治選書『社会保障改革のゆくえを読む―生活保護、保育、医療・介護、年金、障害者福祉』 岡﨑祐司
  • 大阪W選挙結果から何を学ぶべきか 中山 徹
  • 追悼文 都市・農村計画の重鎮 石田頼房さんを追悼する 宮本憲一

☆彡「月報」の記事

・2016年 新年のごあいさつ

・香川県「かがわ創生総合戦略」を議論する(上) 田村彰紀

・『住民と自治』1月号のここを読む

・いいかげん地域学(その24)~猿梨のはなし 佐藤孝治

■2015年12月『住民と自治』&香川自治研「月報」をお届けします。

■『住民と自治』の主な記事

●特集●介護保険の新展開と自治体の対応

  • 地域で暮らし、地域が支える介護保険にしよう 住民、事業者、行政の三方が喜ぶために ─服部万里子
  • 要支援者への利用制限がもたらすもの ─柴崎祐美
  • 急増するサービス付き高齢者向け住宅 その課題と求められること ─鶴田禎人
  • 福岡県春日市 地域の福祉力アップを目指して ─園木崇嗣
  • 福島県小野町 生活協同組合員の「思い」で実現した、高齢者支援活動の自治体委託事業化 ─加藤 友
  • 三重県桑名市 要支援サービス見直しと「総合事業」を考える ─村瀬 博
  • 医療保険制度崩壊を目指す地域医療構想と保健医療2035提言書 ─芝田英昭
  • 地域医療連携法人と社会福祉法人制度の改正の問題 ─石倉康次
  • どこを目指す 地方版総合戦略の内実と課題 ─角田英昭
  • 常総市水害被害は十分な検証が必要 はん濫・決壊十数時間後、千数百人がヘリ救助はなぜ ─大谷国夫
  • 国連演説と埋め立て承認取り消しは差別政策の必然的帰結 ─川瀬光義
  • 翁長雄志知事による辺野古「埋立承認」取り消しの決定を支持する声明 ─編集部

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■「月報」の記事

●新聞に見る地域寸描(4)

●『住民と自治』12月号のここを読む 田村彰紀

●いいかげん地域学(その22)~神内池 佐藤孝治

■2015年11月『住民と自治』&香川自治研「月報」をお届けします

■『住民と自治』の主な記事

●特集●子ども・子育て支援新制度スタート 問われる課題

  • 座談会 子ども・子育て支援新制度も市町村は保育責務を
    日常の取り組みから保育運動を拓く ─ 浅井春夫(司会・進行)/和泉明子/仲 葉子/高橋光幸
  • 子ども・子育て支援新制度スタート─見えてきた課題と国および自治体への提案 ─ 藤井伸生
  • 世田谷区の子ども・子育て支援─増え続ける需要と保育の質・向上の確保 ─ 保坂展人
  • 2015年度実施状況調査と学童保育の課題 ─ 池谷 潤
  • 複合保育園の開設と普遍的認可運動─認可外年長児保育事業の継承と認可小規模保育事業の開設 ─ 田城徽雄・二ツ川佳子
  • 原発再稼働? どうする放射性廃棄物─新規制基準の検証 ─ 市川章人
  • 破綻した自治体の企業誘致策─大阪・堺市での住民訴訟の取り組みを通じて考える ─ 松永健治
  • 石川県MICE誘致推進事業助成金の申請不受理についての論点整理(仮) ─ 榊原秀訓
  • 書評『平成合併を検証する 白山ろくの自治・産業・くらし』著者 横山壽一/武田公子/竹味能成/市原あかね/西村茂/岡田知弘/いしかわ自治体問題研究所編─武田公子

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■「月報」の記事

●新聞に見る地域寸描(3)

●「第57回自治体学校in金沢」の概要報告(下) 田村彰紀

●『住民と自治』11月号のここを読む 田村彰紀

●いいかげん地域学(その22)~続々・満濃池 佐藤孝治

■2015年10月『住民と自治』&香川自治研「月報」をお届けします

■『住民と自治』の主な記事

●特集Ⅰ●やっぱり地域スポーツ―スポーツと施設で活性化する地域

  • スポーツの基盤を地域で創る─ 尾崎正峰
  • 地域プロスポーツと自治体―J1松本山雅とホームタウンを例に― 等々力賢治
  • 日本初の障がい者のスポーツセンター─障がい者のスポーツとともに─ 三上真二
  • 住民の元気、村のエネルギーは社会体育館から─社会体育館が地域の元気、村づくりに─ 岡庭啓眞・園原建志
  • 震災復興を願い野球場を再建―練習再開で子どもに笑顔― 中村融平

●特集Ⅱ●第57回自治体学校in金沢 報告

  • 本物の地方自治を学んだ3日間─ 横山壽一
  • 非正規公務員と官製ワーキングプア─ 黒田兼一
  • マイナンバー制度の10月5日実施は延期するしかない─ 白石孝
  • 障がいのある人とともにまちづくり─ 道見藤治
  • 地域循環型経済は住民参加と資源活用─ 松葉 博
  • 自治体学校データファイル

●緊急提言●終わらないアスベスト問題─村山武彦

  • つくば市の総合運動公園計画 住民投票で白紙撤回へ─ 山本千秋
  • 書評『自治・平和・環境』著者 宮本憲一─ 寺西俊一

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■「月報」の記事

●新聞に見る地域寸描(2)

●「「第57回自治体学校in金沢」の概要報告(上) 田村彰紀

●いいかげん地域学(その21)~続・満濃池 佐藤孝治

■2015年9月『住民と自治』&かがわ自治研「月報」をお届けします

■『住民と自治』の主な記事

●特集●自治体が生きる、わたしたちの「地方創生」
国は人口政策を間違ってはいけない─ 神野直彦
「地方創生」に地方自治体はどう対処するか─ 保母武彦
「地方創生」と「農政改革」は地域の再生につながるか─ 田代洋一
海士町の「地方創生」 創生は産業の立て直しと人づくり─ 山内道雄
下川町の「地方創生」 エネルギー自給による〝地方創生″─ 谷 一之

●シリーズ●戦後70年と憲法Ⅴ
いま、なぜ沖縄戦を語るのか -沖縄に憲法と自治を-─ 大田昌秀
大阪都構想後の課題 一点共闘から新たな自治体建設へ─ 中山 徹

第20回「小さくても輝く自治体フォーラムin栄村」報告
「小さくても輝く自治体」の今後の発展にむけて─ 水谷利亮
小規模自治体の地方創生総合戦略づくりに関するアンケート調査結果について─ 平岡和久・中島正博

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■かがわ自治研「月報」の記事

●新聞に見る地域寸描(1)

●『住民と自治』9月号のここを読む 田村彰紀

●いいかげん地域学(その20)~おなじみの満濃池 佐藤孝治

■お待たせしました 2015年8月『住民と自治』&香川自治研「月報」をお届けします

■8月『住民と自治』の主な記事

●シリーズ●戦後70年と憲法Ⅳ

対談
貧困大国アメリカに追随したら「経済徴兵制」が ―知らな過ぎる国民皆保険体制─ 堤未果×芝田英昭

●特集●自然エネルギーで再生する地域

  • 自然エネルギーの利活用と雇用、地域づくり─エネルギー供給者としての自治体の役割─ 大友詔雄
  • 「永続地帯」の提案─自治体の取り組みの現状と課題─ 倉阪秀史
  • 太陽光発電施設の環境影響と自主簡易アセス─ 傘木宏夫
  • エネルギーの自給をめざす村づくり─ 神田強平
  • 小水力発電は、持続可能な地域づくりの手段─ 平野彰秀
  • 島の自立を目指して─祝島自然エネルギー100%プロジェクトの取り組み─ 山戸 孝

●自著を語る 写真文化首都「写真の町」東川町編 執筆/清水敏一・西原義弘

  • 『「大雪山」神々の遊ぶ庭を読む』─松岡市郎
  • 自治体問題研究所第55回総会報告

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■8月「月報」の記事

●全国の地域研究所の紹介(下)

●『住民と自治』8月号のここを読む 田村彰紀

●いいかげん地域学(その19)~航路啓開 佐藤孝治

 

 

■2015年7月『住民と自治』&香川自治研「月報」をお届けします

■『住民と自治』の主な記事

●特集Ⅰ●東京、一極集中「東京問題」

  • 東京への人口一極集中とその未来図 江崎雄治
  • 国家戦略特区と東京の危うさ 永山利和
  • 東京、一極集中 若者の貧困 山田真吾
  • 実態からみえてくる高齢者の貧困―下流老人の存在― 藤田孝典

●特集Ⅱ●ようこそ! 第57回自治体学校in金沢

  • 金沢町屋と木構造文化 永山孝一
  • 金沢の伝統文化 伝統工芸、茶道、能楽 藪下 宏
  • 金沢の伝統文化 金沢の食の楽しみ 齋藤直子
  • 合併がもたらした地域格差―白山市の合併から見た住民自治の課題 西村茂

●シリーズ●戦後70年と憲法Ⅲ

  • 「かすかな光」を見失っちゃいけない 大田 堯

・「賢い迷い」が都市と民主政治を守った大阪「都構想」住民投票 加茂利男

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■「月報」の記事

●全国の地域研究所の紹介(上)

●『住民と自治』7月号のここを読む

いいかげん地域学(その18)~半夏生うどん

■2015年6月『住民と自治』&かがわ自治研「月報」をお届けします

■『住民と自治』の主な記事

●特集●どうなる公共施設再編・再配置

  • 自治の分岐点―公共施設の再編問題 森 裕之
  • 社会教育施設再編の現段階
    ―住民の学びの自由と権利を実質化する自治体社会教育行政の課題―  長澤成次
  • 現有施設2割削減も、大規模開発で財政見通し成り立たず 小畑 一
  • 区自治協議会で学校の統廃合を止める
    ―公共施設のあり方を決める地域自治組織の役割―  福島 富
  • 郷土唱歌を胸にして学校再開で変わる男木島 福井大和
  • 愛知の医療・介護施設再編と自治体の課題 西村秀一
  • 議員になったあなたへ 宮下和裕

●シリーズ 戦後70年と憲法Ⅱ●

 ●36年の外科医生活から見えた国民皆保険制度崩壊の深層 本田 宏

  • 書評 伊藤周平・日下部雅喜=著
    『改定介護保険法と自治体の役割 新総合事業と地域包括ケアシステムへの課題』 尾関俊紀

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■「月報」の記事

 ●平成27年度香川県当初予算を検討する 田村彰紀

 ●『住民と自治』6月号のここを読む

 ●いいかげん地域学(その17) 佐藤孝治

瀬戸内国際芸術祭2013と地域政策に関する試論~その24(完) 犬島 part2~

(2)作品鑑賞

作品093「犬島F邸」は、「新しい生のかたち」をテーマとするものらしい。古民家をリノベーション(既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりすること)して、建物の中に巨大な造形をすっぽり納めています。内部に入り外部につながる坪庭的な場所には、動物や植物を思わせる様々な形態、テクスチャー(材料の表面の視覚的な色や明るさの均質さ、触覚的な比力の強弱を感じる凹凸といった部分的変化を、全体的にとらえた特徴、材質感覚、効果を指す)をもつ彫刻を配置しています。巨大なオブジェとテクスチャー彫刻の関係などは理解できないものがあります(現代アート全般にいえることですが)。

面白い出会いがありました。ここで案内役をしている女性がいました。広島大学で陶芸を研究している台湾からの学生です。会期中は犬島に住み込んで、他の案内担当と共同生活をしているようで、近くの地元の方が「後にも先にも外国からの人が住みつくのは珍しいことじゃ」と手作りの惣菜をいただいているそうです。

作品095「S邸/コンタクトレンズ」と作品094「A邸/リフレクトゥ」は作者が同じです。前者は、狭い路地の右左に、大きな透明アクリルの壁を作り、大きさや焦点が異なる円形レンズを設置しています。後者は、同じく円形の透明アクリル設備を作って、中に入ると作品と外の風景が眺められます。このギャラリーには、華やかな色の造花の花びらを貼り合わせた作品が秋空にマッチしています。

これらの作品は広い空地いっぱいに造形されていて、たったひとつの作品だけの美術館です。驚いたことに、きちんと空調設備まで用意されています。周辺の狭い路地や空き家の風景ともそれほどの違和感はありません。

作品098「I邸 Reception/Universal Wavelength/Prayer」と一体となっている中庭には、季節の花々が美しく咲き誇っています。作品の本体は、木造平屋を改修した建物で、光をキーワードに水、音、植物などの要素を用いたインスタレーションでいたって簡素な造りです。建物の中に足を踏み入れると、お寺の鐘のような音が天井から降ってきます。片方の壁部分には大きなガラスがはめ込まれていますが、もう一方の壁部分には敷居はあるものの中庭と連続しています。

雨、風、台風などのときはどうするのかと心配になりました。やはり犬島精練美術館が気になりましたので、製錬所のなごりを思わせる鉄柵から入りました。製錬所の建物跡のレンガ積みは見事に洗練された造形物に見えました。また、直島の地中美術館に似せたかのように、美術館の中心部は地中に配置されているようです。館内の明かりは地上に設けられた窓からの自然光となっています。建築美術のアイデア、独創的なデザインがいたるところで発揮されています。

 

以上、2013年6月号から長期の連載となりました。瀬戸芸祭の面白さをお楽しみいただけましたでしょうか。次回の瀬戸芸祭は2016年です。ご愛読に感謝します。

(完)

田村彰紀/月報365号(2014年12月号)